今回はおいしくて簡単で、来客の際に便利なレシピです。家族もお客さんも喜んでくれるでしょう。
トウモロコシのトルティーヤは数千年前からメキシコの食べ物の基本であり、スープやグラタン、コーンチップ、タコスなどと食べ方が多彩で、チーズと揚げたりコメと組み合わせたりと、多くの食材とあわせることができます。
オルメカやアステカ、マヤ、サポテカといった古代文明でもトウモロコシを利用していました。紀元前1500年に現在のタバスコ州やベラクルス州に栄えたオルメカ文明は、トウモロコシとともに、地域でとれるタバスコという種類のトウガラシや、ハラパ原産のハラペーニョも栽培していました。ちなみに1920年にベラクルス州の州都となったハラパ(Jalapa)は、かつては Xalapaと記されていました。「Mexico」という名と同様、昔はXはJと同じ音だったためです。だから今でも都市名や人名にXimenesやXavierといった名が残っているのです。
tortillaという名は、「小さなトルタ(torta)」あるいは「薄いトルタ」を意味します。
スペイン料理のトルティーヤ(ジャガイモ入りオムレツ)は、米大陸のジャガイモがヨーロッパにもたらされることで、イベリア半島で食べられるようになりました。
でもメキシコでははるか昔から「トルティーヤ」があり、今でも1億人のメキシコ人の基本的な食料です。
私がメキシコに住んでいたころ、私たち兄弟の誕生日には、母はしばしばひき肉のトスターダをつくってくれました。友人の家のパーティーでも食卓にならびました。調理がとても簡単だからです。【そんりさvol.135=2012.2】
材料(4人分)
・牛肉のひき肉 300g
・レタス 8分の1
・揚げたトウモロコシのトルティーヤ 4枚
(OLD EL PASO の Taco Shell は大きなスーパーで入手可)
・チリパウダー 1パック30〜40g(OLD EL PASO の「Taco Seasoning」、LAWRYSの「CHILLI Spices & Seasonings」など)
・トマト 大1
・タマネギ 小 1/4
・ピザ用チーズ 50g
・薄切りハラペーニョ(タバスコという名のハラペーニョソースでも)
辛いのが苦手な人がいたら、ハラペーニョは別皿にわけておく。
・熟したアボガド 1個
・水 1/4カップ
作り方
①トマトとタマネギを細かく刻む。
②アボガドの皮をむき種子を取り除き、1〜2センチ角の賽の目に切る。
③レタスを洗って4、5センチの長さに細切り。
④ひき肉、刻んだタマネギ、トマト、チリパウダー1/2パックをフライパンに入れ、弱火で炒める。4、5分後、水を加え、肉とトマトとタマネギに火が通り、水分が飛ぶまで炒める。
⑤トスターダを、トースター(2分)か電子レンジ(600w1分)であたためる。その際、開いた側を下にして立てる。焦げないように気をつける。
⑥皿の上にトスターダをおき、炒めた肉、細切りレタス、アボガド、チーズをのせ、 最後に薄切りのハラペーニョ(またはタバスコソー ス)をのせる。
つくってみたら
チリパウダーまで自分で調合してみたが、市販品をつかったほうがおいしかった。
「ミゲル先生のメキシコ食巡り」は「そんりさ vol.113」(2008.6)から連載しています。
過去のソンリサの一部はPDFで購読できます。
https://recom.r-lab.info/sonrisa/#1
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