ミゲル先生のメキシコ食巡り トラポ・ビエッホTRAPO VIEJO

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 ユカタンでは有名な料理で、名前がとても風変わりです。直訳すれば「古着」「ぼろきれ」という意味です。
 正しくは、「料理の残りもの」あるいは「料理で残った肉」を意味しており、前日の料理で残った肉のを示しています。たとえば、ビーフステーキやカツレツのような料理で残った肉を新たな味にアレンジするのです。
 名前が名前だから、「今日の料理はなに?」と尋ねられて「ぼろきれ(TRAPO VIEJO)だよ」と答えるといったジョークもしばしば交わされます。
 この料理は、ずっと昔からユカタンで食べられてきましたが、スペイン侵略後に牛肉を使うようになり、料理の名前はスペイン語に変わりました。スペイン侵略以前は、豚肉と卵とタマネギとトマトとトルティーヤでつくりました。
 牛肉でつくるととても美味ですが、独特の味を演出するのは甘みと爽快感をもたらすトマトです。
 フランスパンや食パンと一緒にサンドイッチにして食べてもよいし、ごはんのおかずにもなります。【そんりさvol.119(2009.6)】

材料(4人分)
・牛肉か豚肉 300g(生肉でも火を通した肉でも可)
・トマト大 2個
・タマネギ小 1/2
・塩・コショウ
・卵 4個
・サラダ油 大さじ3
・オレガノの葉 3

作り方
①オレガノと塩少々をいれた鍋で肉をゆでる。
②トマトとタマネギをみじん切り。ゆでた肉を細切り。
③トマトとタマネギを油で炒め、肉を加え、塩コショウで味を調える。トマトの汁がなくなる直前まで炒め、最後に卵を加え、卵に火が通るまでよくまぜる。
④フランスパンや食パン、あるいはごはんにもあいます。

つくってみたら

 牛肉でも豚肉でも、厚切りでも薄切りでも、前日にあまった肉をつかえる。
 トマトの卵炒めはよくつくるけど、オレガノ風味の肉がたっぷりだからエスニック風のメインデッシュになる。意外なおいしさ。

「ミゲル先生のメキシコ食巡り」は「そんりさ vol.113」(2008.6)から連載しています。
 過去のソンリサの一部はPDFで購読できます。
 https://recom.r-lab.info/sonrisa/#1

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